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  • 執筆者の写真西留安雄

授業備品 NO.155(2021.4.1)取り組める教師から学習過程スタンダードに取り組む

更新日:2021年4月18日

PDF版(クリックで表示されます。)


 「この春から「先生」になられるみなさん。みなさんは、授業をする時に、学校や先輩方から、授業の方法を詳しく学びましたか?この質問に即座に答えられたらよいですが、多くは自分一人で我流の授業をされていませんか?それは、過去に経験したご自分が受けてきた授業方法を再生産する方式だからです。それを変えましょう。」


 新学習指導要領は、教師が教えるから子ども自身が学びとるという方法に舵を切った。アクティブ・ラーニングである。私たちは、全国で授業の主役は教師ではなく子ども自身ととらえ、子どもに学び方の習得を促してきた。それが、「教師を頼らず子ども自身で学ぶ学習過程スタンダード」だ。このことに挑戦している東京都のS小学校の実践をご紹介する。


取り組める教師から始める

 研究の3年目に入った。評価できる点は、子どもにこの学び方を身に付けさせるために、全教師がゆるやかに指導をしたことだ。無理せず「取り組んでみたい教師」から学習過程スタンダードの授業に入った。校長の考えは見事に的中した。指導校の多くの自治体が一気に学習過程スタンダードを取り入れ、即座に成果を出している中でS小学校は取り組みには時間がかかったが、成果も出てきている。


教科横断的に行う(さらなる工夫)

 今後は、学習過程スタンダードの精度を上げることだと思う。学習過程スタンダードには、詳細な学び方が書いてあるため、見方によっては「型」ではないかと誤解される。だが型ではない。学習過程スタンダード一つ一つの項目の意義や意味を各教師が理解することで「型」ではないことに気付くはずだ。これから始められる学校は、学習過程スタンダードが浸透している先進校の授業実践のCD等を子どもと教師が一緒になり鑑賞することが上達の早道だ。なお、S小学校は、一教科に偏らず全教科横断的に行っている。技能教科は、問題解決的な学習にそぐわないというご意見も聞くが、先日はそのことを解決した授業をS小学校の研究授業で確認できた。


一般の学校でできる授業改善のポイント

 学習過程スタンダードには、初期の学習過程スタンダードと進化型のスタンダードがある。まずは、初期のスタンダードをじっくり学ばれるとよいと思う。進化型の学習過程スタンダードは、それから行ってもよい。ブログ「西留安雄の教育実践」の中に二つとも掲載してあるのでぜひ参考にしていただきたい。


 学習指導要領P4には、「これまで地道に取り組まれてきた実践を否定し、全く異なる指導方法を導入しなければならないと捉える必要はない。」との記述がある。その通りと思う。私たちが行っている「学習スタンダード」は問題解決学習を具体的に示した授業の設計図だ。単なる型ではない。だが授業の現状は、教師が「教える」から離れられない授業をまだ見る。子どもができることまでも教師がやってしまう授業だ。教師の矢のように発する言葉に慣れた子どもたちは、子ども同士や教師と「単語」で合図を送るような会話をする。受動的な授業の結末だ。教師主体の授業をよしとしてきた実践が厳しく問われていることに気付いた東京都のS小学校のように早急に学習過程スタンダードに取り組んでいただきたい。


・新刊を出します。 「超多忙な教師たちを救う学校改革の極意」

~努力の前に、仕組みを整える。~(4/28発刊 教育開発研究所)

 本書を書いた目的は、すでに十数年前から行ってきた校務改革を日々奔走している学校の方々に少しでも私の経験を役立ててもらうことにある。新しいことを起こそうとすると思わぬことに出合う。挫折もする。それを乗り越えるためのバイブルが本書で示した校務改革のための「仕組み」だ。学校は教員の異動があるので「「人」(スーパーティーチャー)に頼るのではなく、「仕組み」を作るとよい。仕組みさえできれば、学校はうまく回るはずだ。

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