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変わらない授業の一つに「考察方法」がある。自力で考え、班に集まり「班員が全員で考えた」としていつも同じ子がホワイトボードに「その子の考え」を書く。そして、1班から順に発表する。全員活躍型授業やアクティブラーニングの趣旨からも絶対にやってはいけない事項の一つだ。解決方法として、考察方法一覧にまとめた。
今回は、R4.11.12の高知県越知小学校の授業を見てまとめた。考察方法は無限にある。
1 構造化考察+情報考察(中Gで各自の意見とキーワードを関連付ける)
班を二つに合体した中グループで集まる。自分の考えの短冊と本時のキーワードと関連づけて課題解決のための構造化を行う。大きなホワイトボードやタブレットが中心となる。キーワードは板書と同じようにするために小さな「孫カード」を用意する。そこでまとめた考えを、小さな用紙に書き写す。その後、ワールドカフェに移る。各班を回り、意見交流。その後、情報考察。構造化考察で出た中Gの意見を黒板に掲示し学級で一本化を図る。学習リーダ―が共通点や違う点をマーカーで線を引き違いを見つける。「つまり」を使って集約する。
2 ゼミナール方式での考察
一人学び(自力解決)を行う。そして自分の考えを短冊に書く。次に学級を3グループに分け、短冊を出し合い、意見調整を行う。全体学びでは、似ている意見の仲間分けを行う。その後、挙手をし合い全体としての考察を行う方法。
3 3色マーカー方式での考察
グループで本時のキーワードと自分の意見を融合し大ホワイトボードに書く。その後、全員が他の班の大ホワイトボードを見て3色マジックで感想の線を引く。その後、全班の大ホワイトボードを集合し、質問し合う考察。「同じ、似ている線には青線・気付かなかった、面白い意見には赤線・質問したい意見は緑線」
4 短冊の掲示をする考察
自力解決で全員が短冊に考えを記入。短冊の内容をペアでお互いに説明。短冊を黒板に個人個人でカテゴリー分けをしながら掲示して考察を行う。1分間見て気付いたことを発表。
5 ワークシートを利用した考察(主に国語)
自力解決でワークシートに各種の線を引く。4人班で一つの中ワークシートに全員で協力して記入する。中ワークシートを黒板に掲示し、教師が用意した模造紙上で全員による考察。キーワードとの関連を重視した考察となる。
6 ホワイトボードに全員書き発表する考察
自力解決後、それぞれのホワイトボードを個々に記入。4人班でそれぞれが書いたホワイトボードを発表。
全員のホワイトボードで仲間分けをする。この考察方法は、アクティブ・ラーニングの基本の学びの一つだ。全員活躍型の学びとなるためには、まずは、この方法からアクティブ・ラーニングを始めるとよい。
7 孫カード(キーワードの小型化)を使用した考察
ホワイトボード(孫カードあり)を個々に記入。ホワイトボードをペアを替えながら見せ合う。全員のホワイトボードを黒板に掲示する。1分間見て、まとめにつながるホワイトボードを見つけて理由を言いながら発表。
孫カードは、子供たちにとってヒントを与える学びにつながることを確信。
8 自分の班のWBを写真に撮り、ロイロノートにアップする考察
各自の考えを短冊に書き、それを基に各グループで話し合う。大きなホワイトボードを使用する。それぞれの共通点や相違点をまとめ、グループ考察を行う。その後、他のグループと交流。各班で話し合ったことをもとにペアで交流をする。自分の班のWBを写真に撮り、ロイロノートにアップする。自分たちの班で出た考えを他の班の仲間と交流をする。
9 ワールドカフェ出張版による考察
自分の考えを出し合い、ロイロノートにアップした後、自分の班の説明を自由に伝えに行く。その後、各自で考えをまとめ、大付箋に書き黒板に貼る。付箋の内容を学習リーダーがとりまとめる。
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