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授業備品 NO.218(2023.3.12)東京セミナー立ち上げに参加

執筆者の写真: 西留安雄西留安雄

更新日:2023年8月29日

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「日本新たな学び方研究開発ネットワーク」立ち上げに参加して


    理事 高知県 佐喜浜小学校 竹村 和男


 令和5年3月4日 東京都 新木「㈱ぎょうせい 出版事業部」の3F会議室には、東京都はもとより、神奈川・愛知・兵庫・広島・高知・熊本・沖縄から40名ほどの教育関係者が高揚感を抱きながら春の到来を喜び合う姿があった。

 子どもたちの学びや成長を教師が導いてきた今までの教育から、子どもたちの力を存分に引き出す教育への転換を訴え続け、その具体的な方法を示してきた西留安雄先生のもとに集い、慕う者たちが、初めて一堂に会し、つながることができた1日であった。その中に、自分自身が加わることができていることがうれしく感じた1日であった。

 10年前の私は、多忙極まる教育に疲れるとともに、教育界に対する夢や志も失いつつあった。国、県の教育行政方針と、現実の教育とのギャップに納得できなくなっていたこと、変化の激しい時代、次から次へと現場にやってくる教育内容、うまく立ち回ることが大切な人間関係、誰のための教育か?何のための教育かが見えなくなり惰性で過ごすようになっていた日々であった。当時安田小に勤務していた私は、子どもたちにも申し訳ないと思うようになり、55歳の早期退職を固く決心していた。それを踏みとどまらせてくれたのが、西留先生との出会いであった。「子どもの力を信じなさい。」「あなたには今まで真摯に教育に向かってきた財産がある。」「子どもたちにとって学校での一番長い時間は授業、それを子どもたち主体に変えてこそ、自ら学び創り出す学校と言える」などの、言葉とともに、今までの学校常識を覆す数々の具体的なアドバイス、これに目を覚ましたのが、ほんのこの前のように感じる。そしてその後、当時の谷岡道夫教頭先生や安養寺先生、篠原指導主事などの安田小学校の仲間たちと日々試行錯誤、切磋琢磨し、子どもたちとのよき出会いを繰り返しながらこの新たな学び方の習得を目指し、「スタンダード授業」の実践・改良・汎用性の研究に邁進し、今に至っているのである。ぎょうせい本社に集った先生方、もちろん自費である。年度末の多忙な中であっても、ここに来たい、そして全国各地で同じ思いを抱き、実践交流をしてきた仲間たちとの絆を深めたいという強い思いを持った先生方である。

 素晴らしい仲間と過ごせた3時間(プラス懇親会2時間)は、私の教師人生でも特に心に残る満足感溢れる思い出となった。

 西留先生はこの日の冒頭のあいさつで、次のように述べられていた。「人生は良き思い出の積み重ねである。」と。良き思い出には、同じ志を抱く良き仲間が必要である。そして私たちにとっての同じ志、それは子どもたちが主体的に授業を進める学びのスタイルである学習スタンダード実践の普及であろう。本日の発表の中で、新学習指導要領の重要なエッセンスである学びに向かう人間性とは、「一生懸命わかろうとする姿勢である」という発表があった。そのような子どもたちを創り出す学び方の基本型、これが「学習スタンダード」だと私たちは思っている。

 懇親会では、これを基にした具体的でより核心に迫った、さまざま地域でのさまざまなアイデア溢れる取り組みもお伺いすることもできた。同じ授業が遠く離れた所でも同じように行われているということにも安心し、今後への意欲もわいてきたし、「四国支部を作っては」、などというアイデアも飛び交い心弾ませたひとときであった。これからこの新たな学び方ネットワークが子どもたちの学びを保証し、どのような歩みを見せるのか、本当に楽しみである。

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