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これまでの考察方法の常識は、やはり「全員が黒板を見る考察」である。ここに疑問を持ったことはないだろうか。黒板を見ての発表スタイルは、「一斉授業型考察」である。確かに簡単に全員が「分かった」という気持ちになれるような気がする考察だ。だが、全員の生徒が本当に分かったという気持ちになるだろうか。疑問点と改善策を考えて見た。
1 一斉授業型の黒板を全員で見る考察の課題
①一斉授業に戻るため、班やゼミスタイルから一旦離れての考察となる
②特定の生徒(分かる生徒)の発表となるため、全員参加型とはならない
③考察で教師自身が発表する場(話す)と決め込んでいるため、生徒は聞くことだけの受け身になりやすい
④授業の最初から生徒が主体で来た学びのスタイルが、突然、考察時に一斉授業スタイルになるため、生徒の学
びが不自然な流れとなる
⑤日本では、考察方法は一斉授業スタイルであるという教師の思い込みがある
2 考察方法の改善策
①班学習やゼミナール形式の中グループ学習を終えたら、班やゼミスタイルの場に生徒が動き、説明を聞く
②一斉授業での前を向く方法と生徒が説明を聞く場所に移動する方法を組み合わせる
③全教科で黒板を見るかつての方法(教師主導)を止める
④板書は、生徒が動く方法では進行役が務めるが、行わない場合もある
⑤自然体の授業の流れでの学びに教師が意識を変える
3 生徒が動く考察の具体
班員の所に全員が聞きに行くので挙手もなくなった。休み時間のように自然と会話が進む。構えず考察を行うので授業への生徒の、のめり込みも多く見られた。考察を行うスタイルには一定の形はないと考え、様々な方法を試すとよい。中学校は、こうした「生徒が授業内で動く」ことは必須なことだ。座学は、苦痛だと思う。
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