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~佐喜浜レインボーラーニング(SRM))~
佐喜浜小学校 竹村和男
スタンダード授業を行っている、複式授業の学校ならではの交流学習として、考えたのがこの「佐喜浜スタイル(佐喜浜レインボ―ラーニング(SRM))」である。複式授業の異学年授業というデメリットを異学年交流に視点を当てて、メリットに変える、この考えをもとに新しい学びの形として、今年度から取り組み始めた学習である。(※レインボー=境目がない・未来への夢がある・新たな学びへの架け橋)
西留先生からのアドバイスをいただきながら、6月に5・6年生で同一教科同一課題の算数科の授業で試行したが、6年生が5年生に、倍のついて考える手立ての数直線図の表し方について、教えに行く様子を見て、「これはやってみる価値あり」と感じた。
なぜそう感じたか。
① 場の転換
授業に変化が表れ、楽しい。
② コミュニケーションへのしかけ
自然に教え合い活動が生まれ、伝えるスキルや聞き方の訓練の場となる。
③ 自己有用感
特に小人数クラスの弊害として、相対的評価によって、常に下位ランクに位置する児童も、下学年に教えることができるということで、自己の成長や自尊感情を感じることができる。
④ よくわかる
異なる人が異なった角度や違ったアプローチの仕方で教えることで、わかることがある。子どもどうしであれば、子どもがわかっている言葉(子ども言葉)で伝え合うのでなおさらである。
また、子どもたち(5・6年生 複式学級)や担任からもこのような声が届いている。
本校(佐喜浜小)はセルフレッスン型を通ったスタンダード授業の実践から、今年で5年目となる。この授業スタイルは、今や先生方にも子どもたちにもしっかりと根付いている。同じ学びの形であるからこそできる新しい学びとして、この異学年交流授業もある。
同じ学習スタイルだからこそ、挑戦できる授業として、他にも下記のようなスタイルも考えられる。子どもたちに授業の主人公になってもらえる方法はまだまだある。夢はまだまだ広がっていく。
★担任交流
学校内で他学年の担任がスタンダード授業を行う交流。
★異学校担任交流
他の学校の先生が、スタンダード授業を行う交流。
★異学校学習集団交流
2つ以上の異なる学校の子どもたちが一緒にスタンダード授業を行う交流
初めまして 墨田区で小学校長をしております川中子(かわなご)と申します。今、大々的に学校改革を進めており、先生の「子どもが自ら学び出す『教えない授業』を創る」に出会いました。こちらは、本校の改革を進める上で、バイブルのようなものになっています。今度、ぜひ西留先生にご来校いただき、ご指導お願いできればと思っております。よろしくお願いします。