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2023年に「子ども基本法」が施行された。こども基本法のこども等の意見の反映(第11条)には、「こどもから意見を聴くための様々な手法を組み合わせ、脆弱な立場に置かれたこどもをはじめ様々な状況にあるこどもや低年齢のこどもを含めて、多様なこどもの声を聴くように努めることが重要です。具体的にどのような措置を講ずるのか、どのような頻度で意見を聴くのか、また、こどもの意見をどの程度反映すべきなのかなどについては、個々の施策の目的等に応じて、様々であると考えられます。」(こども家庭庁HP)との記載がある。
A新聞8月によると、ある会議の参加者(大人)が「正直、最初は、(子どもの声を反映させる必要があるの?)」と思っていた。でも思いちがいだった。子どもの声を聞いてみて、研究者、担当者の気が付かない課題や実態を教えられた」「実際、大人だけで議論するより早く改善できる」など気付かされたそうだ。そのため、国も、担当者の方が「子どものところに出向いて聞き取りを行っています」とのこと。愛知県新城市は「市長の諮問機関「若者議会」に予算提案権、兵庫県尼崎市は「若者が市長に政策提言をする(UP TO YOU!)」、こうした子どもの声を聞く会をすでにもっている。
大人だけで決めていたことを子どもに意見を聞くようになったのは大きな変化だと思う。私たちは、「教師ではなく子どもが授業を創る」ことを大事にして研究を行ってきた。授業ではあまりにも教師が主体的に前に出てくるため、子どもが受け身となる場合が多い。そこで、学習スタンダード(問題解決的な学習方法の具体的な方策)を中心に授業を大きく転換してきた。その中で、セルフ授業(子どもだけで授業)や学習リーダー(複式学級では以前より行われています。)も自然に行われるようになった。
ところが授業や研究を進める方法の研究は、教師(大人)だけで決めている。そのため、「自分の考えとは違う」と一人の教師が言うと、新たな学び方に取り組むことができない学校となる。昔ながらの先生がしゃべりまくる授業が続く。授業改善は教師の仕事と思い込んでいる常識があるからだろう。
「子ども基本法」に沿えば、授業改善こそ子どもの意見を聞く必要がある。学習指導要領(国が決めた教育の方向性)にも「(子ども)が主体的に」「自ら学ぶ」という記述がされている。どうか「授業は先生だけでなく、子どもも一緒になり創る」ということに気付き授業改善に向かっていただきたい。今回の備品は、教師と子どもたちを意識して書いている。
一日の大半を占めるのは授業である。すでに授業改善を子どもたちが主となり、進めている学校がある。教師だけで行っていた校内研究を子ども参画型に変えている。その学校で取り組んでいる授業改善の方法を具体的に学び、教師と子どもが一緒になり進めていただきたいと思う。これから研究を進める学校はぜひ参考にして欲しい。これまでの備品を整理して記述をした。
1 教える側の都合・仕組みから成り立ってはいないか?
(1) 教科教育中心
どうしてそうなるのか、背景を考えた。まず、教師たちが学んできた大学の教科が専門に分かれていることだ。これ自体は特に問題はない。だが、教科と教科をつなぐ「学び方」の学びがない。だから教科横断的に教師が合同で学び合うことが少ないのだ。日本の教師は、教科にこだわる教師や管理職がいる。そのため、「私は国語が専門」「社会が専門」というような自己紹介が多い。だから学び方の重要性に気付いていない教師や学校の実態がある。
(2) 学習指導要領「子どもが主体的」の変遷
国も子どもが主体的な学びに向かうように学習指導要領を変えてきた。
「自ら学ぶ」をねらいとした学習指導要領
・平成元年 自ら意欲の育成や思考力・判断力の育成を図る
・平成10年 自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断する子の育成
・平成20年 主体的に学習に取り組む態度、思考力・判断力・表現力を育む(生きる力)
・平成29年 主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング(学び方)
・令和7~9年ころ「個別最適な学習」と「協働的な学び」等の「学び方」を身に付ける内容を予想
学習指導要領を読み込むと「自ら学び考え判断する力(自学力)」が、30年以上前から掲載されていることが分かる。「自主的な学習力」の推進が学習指導要領に記載されてきたからだ。
平成20年の「生きる力」は、いかに社会が変化しようとも、自ら課題を見つけ、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する力、すなわち、「自己教育力の育成」が中心である。平成29年の学習指導要領から、「学び方の育成」を特に重視するようになった。「学び方(アクティブラーニング」の育成だ。「知識・技能の習得「」「思考力・判断力・表現等の育成」「学びに向かう力」の3本の柱を実現することである。アクティブラーニングは、学校時代だけでなく、生涯を通して人が生きていく上での必要な資質であるからだ。
令和7~8年頃「個別最適な学習」と「協働的な学び」等の一体性の学び方が提言されるだろう。個人で、そして集団の中で当事者意識をもって学ぶことを意味していると思う。
(3) 変わらない変われない自分に気づいて欲しい
学習指導要領は、子ども主体、アクティブラーニング等の授業を推進していくようになっているが、いまだに教師主体で教科書の内容を教えるだけ授業もある。学習指導要領がいくら変わっても、「基礎基本の習得をさせる授業が必要、授業規律が重要、教師が教えるのが授業」と思い込み、なかなか授業を変えたがらない教師がいる。
なぜそうした思い込みの教師がいるのか、日本の授業がなぜ変わらないかと考えたとき、授業者の経験値や教育のこれまでの在り方に行き着く。それは、教師側の論理で「教育をする」「授業をする」がとても強いことである。教師は誰もが、子供が主体的な授業が重要と言う。だが、教育や授業の主人公である、「子供」の側から授業論や考え方を重視することが反映されていないのだ。
また、教科の見方・考え方の育成が重要と考え、それに特化した授業も見る。よく見ると子供主体の授業は、どこかにいき、教師が目立つ授業となっている。授業で知識を豊富にする、進学に向けた授業が大事だというが教育の究極の目標である「人づくり」は、そうした授業の中にはない。
(4) 子どもの声を聴いているだろうか
これまでの学習指導要領は、常に、教育関係者で作成してきた。これを改善する余地があると思う。子どもの声が届いているだろうか。これまでのように大人だけで決めても、学習指導要領の作成時期は大きく教育が変わるように見えるが、しばらくすると理論等がしぼむ。これの繰り返しとなっている。
令和5年の高知県次世代総合教育会議では、5名の生徒から学校を変えるための意見を聞いている。その中で報道された高校生の意見を紹介したい。「今の授業は聞く授業が多く、話し合ったり、自分の意見を十分に考える時間が少ないです。なぜなら、授業単位が少なく教える時間も限られているからだと思います。聞いているだけだと学習の内容は理解することが出来ない場合もあります。また、話し合う時間はあっても数十秒間なので子どもが自分の意見をちゃんと伝えられません。相手の意見を聞き、自分の意見を伝える事で理解が深まると思いますので授業中にもっと考える時間と話し合う時間を増やしたらいいと思います。」。
高知県教育委員会は、こうした生徒の声を聞いて、教育大綱を決めているようだ。学校も子どもたちの声を聴くようにするとよい。
2 具体的な授業課題
(1) 問題解決学習の学習過程の硬直化
Aは、教師が教科書の内容をひたすら説明する。分かる子と教師だけで授業が進むため、全員参加型の授業とはならない。塾や予備校と同じように、ひたすら知識を教師が子どもに注入する。そうすると、違うことをする子どもが出てくる。
Bは、問題解決的な授業にはなっているが、学習課題の設定に多くの時間を費やしている。そのため、解決活動が短いため、教師の説明が多くなる。教師が話を多くするとこうした学習過程となになりやすい。
Cは、自力解決や学び合いに時間をかけるので理想の形だが、教師が子どもに挙手を求め、分かる子が発表する形式の授業となる。分かる子が「光った」発言をすると、授業者がそれに賛同する。一部の子どもや教師満足の授業だ。子供全員活躍・参加型の授業とはならない。
Dは、基礎基本が重要と考え、問題を解決する時間を多く費やす。教師による進行が多いため、個別的最適な学びとはなりにくい。
(2) 一斉学習から子どもが主体的に学ぶことへの転換ができていない
文部科学省は、教師中心の一斉学習を減らしたいと考え、「班学習やホワイトボード上での話し合い」「先生が説明役ではなく、役割を決めて話し合う」など、具体的な方法等を提示し個別最適な学習への転換を求めてきた。だが、授業改善は、道半ばと思う。
それは、従来の日本型教育(教師主体・一斉指導・一問一答の授業・教師が身に付けた知識を教えている)から教師や学校が抜けだせないからだろう。教師の発問や指示、説明の繰り返し、子どもたちを受け身にさせたまま授業を主導している限り、子どもが主体的な学びの実現は出来ない。また、従来型授業の方法の一つである「挙手・指名・発表」の手法で教師に向かって一部の子どもだけ話す授業形態では、根拠をもって話す、相手への確かな説明をする等、「対話的な学び」や「協働的な学び」は出来ない。子ども同士が相手への受容や共感がない、安心して話せない、そうした中で、子どもの「対話的な学び」は成立しない。このことが子どもの成長を止めている。とにかく授業を変えよう。そのためには、学習スタンダードを教師も子どもも学ぶしかない。
問題解決的な学習を確実に定着すために「学習スタンダード」を開発し、学習過程の定着を図ってきた。高知県版では、「高知県授業づくりBashicガイドブック」だ。問題解決の手順は、アⅠ問題(資料)の提示 イⅡ問いをもつ ウⅢ問いの共有課題の設定 エⅣ自力解決 オ⑬Ⅴ集団解決 カⅥまとめ(価値の共有) キⅦ振り返りの7段階である。この学習スタンダードが大きな力を発揮し、全国の学校に影響力を与えたと思う。
現在は、この問題解決的な学習段階が柔軟に行われるようになってきた。それは、7つの学習過程は出来てはいるが、それをこなすだけになっている学校もあるからだ。柔軟な学習過程にはなっていない等の課題が出てきた。そこで、未来リレー型学習では、問題解決学習の最初から学習過程を柔軟化している。IT化の影響もあるが、子どもたちの中には一単位時間中一人で学びたい、仲間と学びたい、最初から仲間と相談をしたい、タブレットで学びたい、分からないことは自分の個性ととらえる等、様々な学びを願う子どもが出てきた。熊本万田小の3人学び→一人学び→6人学び。神奈川県長沢中の全員が班学びに入らなくてもよいという自然体の学び。こうした個別最適な学びを生かした学習スタンダードを参考にしよう。
学校に行って、児童が授業の中で身に付けられる能力が先生次第でかなり左右されると感じました。座学中心で教える先生がいて、「子どもが一人で考える」「子供対先生」のような授業もありました。そのクラスはある程度、力のある子どもたちが多かったので授業は成り立っていました。ですが能力の厳しい子どもに対しては、教育の質の担保ができているのかと疑問を感じました。 学習スタンダードを使うと、分からない子どもに仲間が教えるということもできます。一人で考えられるヒントも見つけることができます。また、子どもたち全員が能力差も関係なく活躍することが可能です。授業中に子どもの活き活きとした顔が、将来、私が創る授業だと感じました。(令和5年秋の研究会、学生の感想) |
研究授業を見た学生は、学習スタンダードを学んでいる。そのため座学の課題を見つけることができた。現場に立つ私たち教師は、その学生に学ぼう。学生に指摘される前に自らの課題に気付こう。
① すぐに出す学習課題
学習課題に時間を費やすと、肝心な解決活動の時間が少なくなる。これまでも時間をかけてでも学習課題づくりの必要性は分かっていたが、子ども主体の学習を考えた時、早く出し合う学習課題がよいと思う。多くの学校は、最初から黒板に学習課題が書いてある。時間をかけずに学び合いや集団解決に時間を多く当てた方がよいと考えているからだ。個別で学習を進めていくには、学習課題は最初から提示した方がよいことも分かってきた。
そのためには、いくつか用意しておくものがある。
② つけるべき力 学習指導要領でその1単位時間はどう記述されているかを掲示
② 指導計画 1単位時間単元の中で単元の中でどう位置付けられているかを掲示しておくことが重要である。これは、教師側から提示する場合が多い。
③ 前日に教師と学習リーダーが学習課題の確認 子ども主体の授業では、教師と学習リーダーの打ち合わせが必要だ。
以上の3項目が揃っていれば、すぐに学習課題を立てられると思う。時間をかけずに立てるとよい。
②7つの考察方法
〇7通り考察方法
一斉学習型の学び方を減らし、全員活躍型の学びの考察としたい。進化型や未来型の学習スタンダード(備品255号にも記載しているが、再度、確認をしたい。)
①ゼミナール形式考察方法(備品95号)
ペア(ちょこっと相談)→個人→班での情報交換→中Gゼミ
ナール考察→ワールドカフェ→中Gゼミナール考察→
(全体考察もしくは中Gまとめと振り返り)
②班集合型考察方法(備品237号)
ペア(ちょこっと相談)→個人→班での情報交換と考察→ワー
ルドカフェ→班集合型考察→(班まとめ振り返り)
③3色マーカー考察方法(備品101号)
ペア(ちょこっと相談)→個人→班での情報交換→ワールド
カフェ→班での考察→3色マーカー考察→全体考察→まとめ
振り返り
④3人班→個人→6人班考察→ワールドカフェ→6人班考察(備品227号)
ア3人グループでの班活動
イ一人学び+教え合い
ウ挙手・指名を極力減らす
エ子供たちの作業を多くする
オ一部の子どもによる全体考察を減らす
カ班の代表者に班の意見をホワイトボードへ書かせない
キ全体考察を減らし「つまり」を主語にする。
⑤ワールドカフェ考察方法(備品46号)
班や個人→ワールドカフェ→班や個人→全体考察→まとめ振り返り
⑥ICT考察(個別・協働、備品206、250号)
ペア(ちょこっと相談)→個人ICT→ペアや班学習→協働的ICTの学びへ
⑦少ない一斉学習考察(備品198号)
*見通しと考察の場面で教師が出る、教師は黒板の前に立たない。
(2) 学習リーダー
学習指導要領総則にも「各教科の指導にあったては、自主的・自発的な学習が促されるように工夫すること。」とある。授業力とは、案外、教師より子ども身に付けるべき力ではないか。そのために学習リーダー(授業進行係)を置くとよい。
なお、複式学級では、リーダー学習として学級の児童生徒を「学習リーダー」として、学習を進めている。通常学級しか経験のない教師は、その方法を学ぶとよい。学習リーダーの役割は、ア 学習の流れに従って、進行する イ 簡単な事項について、指名したり、指示したりする ウ 一人学習やグループ学習などの時間設定をする エ グループ学習などで、意見や考えを整理する等だ。
以上のような法的根拠や実際に行われている複式学級の進行の仕方に学び、学習リーダーを置くとよい。
① 学習リーダーの役割
学習リーダーは、授業前に教材研究や授業準備をする役割がある。また、授業中は学習の進行、授業後は子ども研究協議会の進行等がある。単に司会・進行が上手になるためだけではない。セルフ授業のように授業全体を見通して運営をする。仲間が「楽しい、もっとやってみたいというような学習」にする役割がある。
(1)授業前に行うこと(これまでの教師の教材研究と重なります。)
①つけるべき力の確認(学習指導要領を見る)
②学習課題の事前学習(教師から指示を受ける)
③指導計画(単元計画)の掲示の確認(常時、掲示板に掲示してあるかを確認)
④異学年との教材の配置確認(複式学級用だが全校学習時にも確認する)
⑤キーワード(教科用語)の洗い出し(教科書を見て中心教科用語を教師と洗い出す)
⑥専門的知識を持つ仲間との打ち合わせ(授業の中で教科の専門的な資質を持つ仲間の出番時の内容を確認)
⑦ヒント出しの内容の検討(教師の説明ではなく、ヒント出しを出すための内容や方法の考案)
⑧板書計画(教師との打ち合わせ)⑨学習内容の予習(教科書等の通読)
(2)授業中・授業後
①全体司会(問題解決的な学習段階)
②板書(授業直前の板書と授業中の板書)
③ヒント出し(数学ではヒント出し)
④分からない仲間や発表する班の抽出(仲間の習熟度の把握と発表する班の抽出)
⑤課題の作成(仲間や教師の提案を受け課題を作成する)
⑥キーワード(教科用語)作成(授業の初めにキーワードを短冊に集約)
⑦専門的資質を持つ仲間の出番の設定(教師が行いがちだが、出来るだけ学習リーダーが行う)
⑧話し合ったことの集約(考えを一つに集約(協議)、話し合うために深める(討論))
⑨まとめや振り返りを集約(全体でまとめるのではなく、個々でまとめる)
➉子供研究協議会の進行(自己評価や相互評価を行う)
3 子ども研究推進委員会
① N中の歓迎の生徒の言葉(小学生、各県から来た先生方への歓迎のメッセージ)
「研究授業って誰のためのものでしょう。勿論、先生方のためでもあると思います。でも、勝手に研究されることは、私はすごく嫌です。小学生の頃、何でこんなことやんなくてはならないんだとずっと思っていました。だから今の私たちの中学校のように、私たち生徒自身のためにもなる研究授業の方がよいと思います。
今回は生徒が創る授業です。自分たちで話し合うところをどうぞご覧ください。いつも実行委員が中心になり動いていますが、今回は班長、道徳係もファシリテータの役割をします。これまで班長やリーダーとしての動き方の打ち合わせをしてきました。通常は実行委員が中心となりやっていることを班長や道徳係も行うように計画しました。実行委員が見本を示し、班長が実際授業の中でも動ける練習をしました。だから班長も自分毎のように伝えられるようになっています。道徳委員だけでなく実行委員も班長も動く力をつけています。
私はこれまで学習とは、受験のため知識を身に付けるためのものと思っていました。勿論、今まで通り先生に教えてもらえるような授業をやってもらいたいという人や、Aさんのように自分たちで授業を回すのは大変だなあと思う人もいると思います。ですが、実行委員としてやってみて気付いたこと、Aさんのように自分で意見を考え考察するのが楽しいということ等でこれこそ学びであると考えるようになりました。
勿論、知識としての学びや、受験や夢、仕事につくために必要な学びもあります。ですが、それ以外にも大切な学びというものがあると思います。この学び「スマートレッスン(先生のいるセルフ授業)」で身に付けることが出来ます。これを身に付ける人は実行委員、道徳係、班長、班員の全員です。こうしてクラス全員に広がっていくと、みんなが学ぶことの大切や楽しさに気付いて動けるようになれば、よりよい学校づくりに必ずつながると考えます。学力とは、勉強が出来るだけではない、学びとは何なのか、学びとは楽しいものと感じてもらえると嬉しいです。」。
4 授業の質・学ぶ力・教師力
かつて東北のある県を訪ねたことがある。1960年年頃は学力の話も出来なかったくらいのようだ。そこから、授業の学習過程を模索した。1980年頃、全国的に子どもたちが落ち着かない時の話題を聞き、その県は、すでに学習スタンダードを進めていた。子どもが学校で一番長い時間を過ごすのは授業。そこを変えることで子供も変わると確信し授業改善に取り組んできたようだ。
特徴的なことは、
①授業の学習過程が全学級全学校で確立されていることで高い授業の質が続いていること
②子どもを主役にした授業では、教師に高い指導力が求められている
③教科の壁を超える研究・研修体制が定着していること
であった。その県に学び、私たちも授業の質を上げていこう。それが子どもの学ぶ力や教師力の向上につながると思う。
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