授業備品 NO.277(2025.6.27)「トリプル学習」
- 西留安雄
- 6月24日
- 読了時間: 3分
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「トリプル学習」とは、「3人学び ①自力解決 ②班での学び合い~数回のワールドカフェ ③まとめ」までの学習過程を連続して行うことである。今後は、この学び方がこれから主となる。自分の考えを表明し、仲間の意見とキーワードとの融合を図り、まとめまで一気に進める。教師の一斉指導がなくなるので展開も早い。教師とではなく仲間と学ぶので、目標の達成も早い。

まとめを自分のことばで!
そのためには、まとめまで自分たちで!
まとめの前に教師が修正して、それぞれにまとめを書かせていくということを、伝えてきたが、今になって、こう思うようになってきた。
まとめの前に教師が話すことで、子どもたちには、「どうせ先生が直すのだから、そんなにしっかり考えなくても。」「先生の修正だけを聞けば、それでいい。」のような気もちが、沸き上がっていたのではないか。最後に直したものを、自分たちでまとめに書くという事は、結局は今までの、先生が決めたまとめを書き写すということと同じようなものではないか、そう考えるようにもなってきた。そこで、まとめまでトリプル学習で行わせて、最後の最後に、先生がアドバイスをするというスタイルに変更した授業を提案したいと思い、5月中旬に、田野小学校3年生のクラスを借りて行ってみた。
教科は算数。見とおしまで、進めたらトリプル学習に入り、学び合いの時間をとり、各リーダーにまとめる所まですすめてもらった。できた結果を前に貼り、全体のまとめにふさわしいものを選び、それを黒板のまとめのコーナーに掲げた。そこからが先生の出番。今回は3けた-3けた(繰り下がり1回)の学習であり、どのグループも正しい計算方法で解いていたし、説明も書こうとしていたので、教師の修正はなく、すぐに本時のふりかえりに代わる適用問題に移った。
担任の中堅男性教諭からは、「学習場面が多様で、スピード感もあるので、子どもたちが授業に集中する時間が長くなった。」「これからも同じパターンで授業を行えそうなので、私も少し気楽になりそう。」「授業のポイントをしっかりと押さえたアドバイスができるように今後も力を蓄えていきたい。」という声をいただいた。また「国語の説明文の学習でも応用可能ですよ。」とお話すると、「またその授業も見せてほしいです。」といううれしいお話もいただいた。
私が訪問する4つの小学校のどの子どもたちも、純粋で屈託がなく、人懐っこい子どもたちばかりである。これからも若年の先生方に、適切なアドバイスを行いつつ、子どもたちへの主体的な学び方を身につけさせることを促していきたい。そして、学び方・学ばせ方を伝え、学び続ける事の大切さと喜びを感じさせ、仕事へのやりがいを伝えていきたいと思っている。さらに若い先生方が、子どもたちを将来に向かって躍進できる人財へと育てていけるリーダーへと成長させたいと思う。そのために、この西留メソッドセルフレッスンリニューアル型は、一つの踏み台になるのではないだろうか。
本授業のポイント ・コスパの良い授業 コンパクト・スピーディー・パターン化 ・児童主体型の授業入門 ・ゼミ型セルフレッスン 考察はトリプル学習で終えて、まとめ後に 教師の修正を入れるという、新スタイル。 |
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