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執筆者の写真西留安雄

授業備品 NO.263(2024.11.03)「自由進度学習」

PDF版(クリックで表示されます。)


  一斉学習から抜けきれない教師。それが、子どもたちの学びに大きく影響する。教師主体で説明や板書が多く、挙手指名発表の授業。授業についていけない相当数の子どもたちは、どうしたらよいだろうか。

 私たちは、教師主体ではなく子ども主体の授業を学習スタンダードから手応えを感じている。進化した学習スタンダーは、学習リーダーを中心に行うことが自然になった。飛び込みの授業にも参加しているが、やはり学習リーダーの進行による授業は見応えがある。こうした学びの発展的なものが、令和の日本型学校教育だ。令和の日本型学校教育の説明では、ICT環境の整備が整うに比例して様々な学び方が出てきている。その中の一つが「自由進度別学習」である。中央教育審議会の「学習の個性化」の実現の一つのスタイルだろう。

 「自由進度別学習」とは、教師が計画する学習内容の中で、子ども一人ひとりが課題を決定し、タブレット等で自分の速度で進めていく学びだ。中央教育審議会では、2022年4月に紹介された。

 この背景には、教師による、①授業は、同じ内容を同じ方法で同じ時間に学習 ②一斉授業中心の授業は子どもを受け身にする等の解決があると思う。

 「自由進度別学習」の進め方は、単元の中の時間で行う。①教師によるガイダンスを聞き、課題設定や見通しを自分で持つ ②学びの計画を自分でたてる(教師が用意する「学習の手引書」をもとに自分で学びの計画を立てる)③解決活動(課題の解決を自分で進める) ④まとめ(まとめと振り返りを自分で行う)。すなわち、自らの学びを自分でコントロールしていく。

 「自由進度別学習」の成果と課題がある。一斉学習を止める手立てとしてはよい。学習スタンダードや学習リーダーを導入出来ない場合には、「学び方」の方法の一つでもある。だが、課題がある。学習スタンダードの導入を全教師で行うには、やはり一斉学習や教科指導の重要性のみから脱却できない教師には、入っていかないと思う。つまり、自由進度別学習も受け入れられのは難しいと思う。

 「自由進度別学習」を全教科で。子どもたちが主体的・対話的に進めるのが現在の学習指導要領である。教師だけでなく、子どもも含めて学校全体で自由進度別学習の学び方を共有し、教育課程に位置付け、実施改善をしていくことが不可欠である。なお、この自由進度別学習は特定な教科だけで進めてはならない。やはり、学習スタンダードと同様に全教科で進めて行くことが重要である。学習スタンダードの学びは、学校によっては教師より子どもの方が早くマスターした学校もある。これに学び、研究主任は、子どもたちと教師へ同時に説明をするとよい。ICT環境も整った。これまでの教師による「教材研究」「児童生徒理解」だけでなく、子どもが進める「自由進度別学習」が整えば、学びに向かう子どもたちが増えると思う。

 

 「鳥取県A中学校の実践」(令和6年10月末日、中3、数学「放物線と曲線に囲まれた三角形の面積をどのように求めればよいだろう?」

〇本時の流れ

①指導者から本時の説明を聞く(3分)

②ワークシートの問いに自分(自分たち)で選択した教材を使って記入(32分)、Aプリントの例題 B解説動画 C教科書 Dその他個人で検索

③確認テスト(8分)

④振り返り(5分)

〇指導者から他の教師への説明

①自由進度別学習を(ときどき)取り入れます ア目的は子どもの主体性を大事にする イ教室には仲間がいる。協働の気持ちを持ってどんどん対話をして学び合う ウ一人ひとりの理解度にあった授業をする

②方法 一人で黙々。友達に教えるのが最強の学習方法。授業動画を見る。先生に聞く。


~教師の声は全く聞こえなかった。それが何よりもよかった。取り入れて間もないらしいが、子どもたちの活き活きとした顔を見たら教師の願いや思いがよく分かった。指導者の教師が他の教師に願った①一番大事なのは全員に少しでも数学の力や学ぶ力がつくこと! ②工夫していきながら進めたいので、よい意見も改善の意見も教えてください!は、十分に全子ども全教師に伝わったと思う。終わりのチャイムがなっても学びを止めない子供たちの出現は近い。学んだことを全国に伝えるのが私の役目と自覚した。鳥取の皆さんに感謝。



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