授業備品 NO.297(2025.12.8)新子ども主体の授業と授業評価
- 西留安雄

- 4 日前
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文科省の各種会議を見ると、次期学習指導要領も「主体的・対話的で深い学びの実完全装」を掲げている。ひとり一人の教師が、なぜ完全実装を行うのかを考え授業をしよう。
Ⅰ 変わらない授業
1 過去の学習指導方法を継続
研究授業では、長文の指導案形式。年に数回の輪番の研究授業。事後の研究会の方法が変わらず褒め合い形式で結論があいまい。学習指導要領の向かう方向(子どもが主体的)とはならない。
2 授業が変わらない
(1)具体的理由
①過去に受けた授業方法から抜け出せない(教師解説型) ②教科書を教えることが手っ取り早い(授業が進む・知識習得型) ③変えない教師文化 ④今の方法に慣れている ⑤教師がよくしゃべる(解説調・一問一答・一斉授業) ⑥教師が大声で話す ⑦誤った授業方法を学んできている ⑧子どもを授業スタッフで活用していない(目指すは子どもが主体的な授業だが・・・)
(2)教師が中心に進める時間(話す・解説する時間や話す時間が圧倒的に多い)

3 事後研究会が変わらない
変わらない事後協議の大きな原因は、教師間で褒め合うことが多い。あきらかに教師主体的に授業を参観しても、「立派な授業」と褒めたたえる。それ以外に、①変えない研究協議会方法 ②ワークショップのマンネリ化
③子どもの参加がない(指導要領は自己評価・相互評価)
Ⅱ 子ども活躍の授業と評価
1 子ども主体的の授業構造(みんなかつやく型授業)

(1)授業原理
①授業は教師だけのものではない ②授業づくりは子どもと教師の共同作業
(2)授業進行形態*スタンダード標記はS
①学級経営の充実 ②学習S32 ③進化型S(3考察) ④未来リレ型S ⑤教育DX
(3)問題解決型の学習(学び方)
①原型S 問い資料→気づき→課題→見通し(キーワード)→相談タイム(3人組)→自力→ペア→班→3考察→まとめ→ふり返り
未来リレー型(個別・最適)は相から一気に最後まで
②簡単学習S 課題→見通し→相談→自力→探る(班考察等)→話し合う→まとめ→ふり返り *中学校用
ア 相談タイム=3人組以上で解決方法や解の確認
イ 未来リレー型=相談タイムからまとめ、振り返りまで一気に進める。
ウ ワールドカフェ=どの学習でも情報交換としてワールドカフェを入れる
(4)子どもが主体的に進める時間(目指す授業形態)

子どもみんな活躍型の授業となる。①解が解けない子へは、少数の仲間での教え合い。先行理解者には、学習中でのヒント出し役
(5)学習指導要領の学習観点による評価
(3)の学び方の評価が完成した後、「知識・理解」「思考・判断・表現」の観点の評価をする。学習指導要領、単元のねらいからとする。評価の観点から選ぶ。
(6)子どもの活動内容 *授業備品246号を参照
子どもの授業準備 | 子ども活躍型授業 | 子ども教師協議会 |
①黒板のグッズ貼り ②キーワードの洗い出し ③資料出し・問題書き ④先行理解者の子との打ち合わせ ⑤ファシリテーターとの打ち合わせ ⑥活動案への「単元学習課題」書き ⑦進行スタッフや教師と打ち合わせ | ①教科リーダースタッフで進行 ②解が解けない子どもへの助言 ③先行理解者によるヒント出し ④教師はファシリテーターに徹する (KEHAIを消す。後ろに位置) | ①当該学級の子どもの評価 ②参観子どもの評価 ③教師の協議会へのリーダー参加 |
2 新たな事後研究会評価(授業備品291)
(1)授業学級の子どもと教師
視点は学習スタンダードの学び方について評価をする。教師は助言者となる。
(2)参観する他学級・他学年の子ども
視点は、①教科係の動き方は? ②子ども全体の動き方は?
青:自分たちより出来ているなと感じること
赤:自分たちより出来ていないと感じること
(3)教師だけの授業評価(研究協議会)
①目指す子供像から気付いたことを付箋に記入(青:子どもの輝いている姿 赤:子どもの停滞している姿)
②参観教師は、授業中に付箋紙に記入。協議会で使えるようにしておく

③教科リーダーと授業教師が自己評価を話す
3 研究冊子・公開授業時の資料作成への子どもの参加
(1)研究冊子(例)
①表紙(子ども作成) ②来校のお礼(授業改善子ども委員長) ③授業プロジェクトチームのご案内(次期学習指導要領の内容) ④学び方グッズの紹介 ⑤考察方法 ⑥深く考える学習内容とするために(教科書の発展問題) ⑦盛り上げ言葉 ⑧評価方法~ここまで子ども~
⑨本日の公開授業の内容と場所 ➉校内プロジェクト(授業備品293) ⑪研究のねらい ⑫目指す授業像・子供像 ⑬教育活動案(指導案)⑭参観の感想 ⑮本日のお礼(校長) ⑯裏表紙(子ども)
*留意事項 研究会と構えず、普段の授業公開日とする。出来れば看板なしがよい。子どものキラキラ輝く姿をみてもらうが目標。進行は、出来れば子どもとする
(2)公開授業時の資料(例)
①表紙(子ども作成) ②来校のお礼(授業改善子ども委員長)③本日の公開授業(教師) ④活動案(子どもと教師の合作) ⑤授業評価方法 ⑥進行(できれば子ども) ⑦教科リーダー参加の研究協議会



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